この記事は、ジャックドールとサイレンススズカは似てるのかを解説します。
ジャックドールは2023年現在5歳の牡馬で、4月2日の大阪杯で優勝してGⅠ馬となりました。
一方のサイレンススズカは1990年代に活躍した牡馬で、6連勝後に出走した天皇賞(秋)のレース中に粉砕骨折し、予後不良で安楽死となりました。
ジャックドールは逃げの戦法を得意とすることから、同じ逃げ馬で活躍したサイレンススズカと比較されることが多いようです。
ジャックドールは令和のサイレンススズカとも言われていますが、2頭は似てるのでしょうか?
ジャックドールとサイレンススズカは似てるのかを徹底調査しました。
ジャックドールとサイレンススズカは似てる?
輝く黄金の勝者#ジャックドール#武豊#大阪杯 pic.twitter.com/X5EBriFNMH
— 俺ん家゛🍊 (@Gozen_1126) April 2, 2023
今日から4月…JRAのカレンダーはサイレンススズカでした!この時の毎日王冠は史上最強のG2なんて言われてますね( `•ω•´ )
スズカと言えばこの毎日王冠や宝塚記念のイメージですが、個人的には金鯱賞の時が一番スズカらしくて好きです(*^ω^*) pic.twitter.com/20Pvs8jT62
— たなくぁ (@nefelli_427) April 1, 2023
サイレンススズカと言えば後続を大きく引き離す逃げ戦法が思い浮かびますが、ジャックドールは似ているのでしょうか?
調査の結果、ジャックドールはサイレンススズカに似ていないと考えられます。
それは同じ逃げ馬でも道中の逃げるスタイルが全く異なるからです。
それぞれを見ていきましょう。
サイレンススズカの逃げは?
サイレンススズカの逃げは、最初から飛ばして後続を引き離し、リードを保ったままゴールするようなものです。
1998年の金鯱賞(芝2000m)でサイレンススズカは、最初の1000mを58.1の快速で飛ばします。
このスピードだと普通の馬ならバテて失速するのですが、サイレンススズカは後半の1000mを59.7でまとめます。
走破タイム1:57.8は当時のレコードで、2着に大差をつけて圧勝しました。
このように前半から飛ばしていくのがサイレンススズカの逃げ方で、逆に前半で抑えようとするとうまく力を発揮しません。
そんなサイレンススズカの特徴に気づいたのが、武豊騎手と言われています。
武騎手とコンビを組んだサイレンススズカは、最初から飛ばすスタイルを確立させて連戦連勝していきます。
以上のようにサイレンススズカの逃げは無謀とも思える圧倒的なもので、それはサイレンススズカにしか出来ない走り方だったのです。
ジャックドールの逃げは?
一方ジャックドールの逃げは、力を出し切るために計算され尽くしたものと言えます。
GⅠレース初制覇となった2023年の大阪杯(芝2000m)で手綱を取ったのは、サイレンススズカと名コンビだった武豊騎手です。
これも何かのめぐり合わせと言えるかもしれませんね。
大阪杯でスタート良く飛び出したジャックドールは、先頭を気持ち良さそうに走ります。
前半1000m通過が58.9で、武騎手は59秒で通過したかったようなのでわずか0.1秒差です。
そして後半の1000mを58.5で走り、走破タイムは1:57.4でした。
ジャックドールの逃げは相手をあまり引き離さず力を貯め、後半のタイムを速くするという騎乗方法です。
後半のタイムの方が速いということからジャックドールの逃げは、サイレンススズカの逃げの進化系と言えるかもしれませんね。
このように同じ逃げ戦法を得意としている両馬ですが、その内容は全く違ったものと言えるのです。
次に2頭の共通点を見ていきましょう。
2頭の共通点は?
同じ逃げでも内容が違う両馬ですが、共通点はあるのでしょうか?
調べてみると、両馬は条件戦から連勝して重賞を制覇しているところに共通点がありました。
ジャックドールは2021年から22年にかけて、1勝クラスから5連勝して重賞を勝ちました。
一方のサイレンススズカは、オープンのバレンタインステークスから6連勝して重賞を5勝したのです。
このように逃げ馬が覚醒すると手が付けられなくなることが多く、逃げのスタイルは違うものの連勝したことは共通点と言えますね。
レース中他の馬に邪魔されることがない逃げ戦法は、競馬ではかなり有利なようです。
次に両馬の戦績を確認しましょう。
戦績について
共に連戦連勝をした両馬の戦績はどのようなものでしょうか。
確認してみると両馬共にGⅠレースを制し、優秀な戦績であることが分かりました。
両馬の戦績は次の通りです。
馬名 | 戦績 | 主な勝ちレース |
ジャックドール | 14戦8勝(8-2-0-4) | 大阪杯(GⅠ)、札幌記念(GⅡ) |
サイレンススズカ | 16戦9勝(9-1-0-6) | 宝塚記念(GⅠ)、毎日王冠(GⅡ) |
どちらもGⅠを一度勝っています。
サイレンススズカが元気に走り続けていれば、戦績はどこまで伸びていたのでしょうか。
中距離路線のエースとして海外でも活躍できたと思うと、レース中の事故が悔やまれますね。
またジャックドールはまだまだこれからで、今後も目が離せません。
芸術的な逃げを進化させて、GⅠ戦線で活躍してもらいたいです。
ジャックドールとサイレンススズカは似てるのかのまとめ
この記事はジャックドールとサイレンススズカは似てるのかを解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
この記事をまとめると次のようになります。
サイレンススズカはいつも大きく引き離して逃げるので、見ていてとても気持ちが良かったです。
向こう正面で1頭だけで走るサイレンススズカを見ると、どこまで行っても捕まらないのではないかと思えます。
一方ジャックドールの計算された逃げは、競馬を良く知るファンに絶賛されているようです。
前半はどの馬よりも前にいて、後半の方が速いタイムで走るのですから強いですよね。
そしてこの両馬の良さを引き出した武豊騎手は、改めて凄いと思います。
ジャックドールはサイレンススズカに似ていない結果となりましたが、ジャックドール自身の走りに磨きをかけて欲しいです。
そして2023年の宝塚記念、有馬記念などのビックレースで活躍することを願っています。
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